2010年02月24日

第75レンジャー連隊 75TH Rangers

第75レンジャー連隊は、アメリカ軍で初めての軽歩兵部隊であり、3個大隊で編成されている。ジョージア州フォートベニングに連隊総司令部をおき、3個大隊はそれぞれ独自の飛行場に大隊司令部がある。

第1大隊は、ハンター飛行場、第2大隊は、ルイス陸軍基地および第3大隊は、フォートベニングに、それぞれ大隊司令部を置いている。連隊長は、大佐が任命される。

第75レンジャー連隊は、緊急即応部隊であるため、3個大隊のうち1個大隊が、常時、緊急即応部隊(Rapid Reaction Forces・・・RRF)として基地に待機し、出動命令から、20時間以内に出動が可能な体制を維持している。

1個大隊あたりの人員は660名であり、3個中隊で編成されている。強襲作戦を主な任務としているため、戦車や固定翼機などはまったく装備していない。そのため、長期間に渡って戦闘を継続する場合には、空挺師団や海兵遠征旅団などといった、より大規模で強力な部隊の増援が必要となる。

第75レンジャー連隊は、アフガン戦初期において、大規模部隊として投入された最初の部隊であり、リノ基地の占領後、トラボラの戦闘(後述)、マウンテンスイープ作戦およびアナコンダ作戦(後述)に参加している。


第75レンジャー連隊の編成
■1st Ranger Battalion(第1レンジャー連隊)
■2st Ranger Battalion(第2レンジャー連隊)
■3rd Ranger Battalion(第3レンジャー連隊)
■4th Ranger Battalion (training) (第4レンジャー連隊・・訓練)
■5th Ranger Battalion (training) (第5レンジャー連隊・・訓練)
■6th Ranger Battalion (training) (第6レンジャー連隊・・訓練)
■Regimental Special Troops Battalion(連隊特殊大隊)


次回更新は、3月3日 「キャンプ・リノ」です。お楽しみに。
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Posted by 友清仁  at 07:00Comments(0)knowledge base(基礎知識)

2010年02月17日

闇夜の襲撃者 Assaults in a midnight

機動部隊ダガーのチームがアフガン北部で活動する一方で、別の特殊作戦がアフガン南部のカンダハル付近で行なわれていた。この作戦を行ったのは、第75レンジャー連隊の兵士200名である。彼らの作戦目的は、カンダハル近郊のリノ簡易空港を確保することと、その攻撃の模様をビデオカメラに収めることである。これは、襲撃の映像を世界中に配信することで、アメリカはいつでもどこでも軍隊を送ることができることを宣伝し、タリバンにプレッシャーをかけるのである。

10月29日深夜、200名のレンジャーが、C130よりパラシュート降下した。この部隊を指揮するのは、フーパー大尉である。降下から1時間後、レンジャー200名は、無事に着地し、集合地点へ集まった。情報によると、空港には5、6名の守備兵がいるだけらしい。たったこれだけ敵に、アメリカ軍が200名もの精鋭を配備したのは、「襲撃」の映像を派手にするためであった。

フーパー大尉は、200名全員がケガなく集まったことを確認すると、100名を警戒のため、空港周辺に展開し、残り100名のうち、50名を空港襲撃部隊、残りを予備兵力とした。フーパー大尉は、暗視装置越しにリノ空港の管制塔を見た。管制塔は、敵など来るわけもないといった感じで、まったくの無防備だった。

やがて襲撃部隊を率いる前線の少尉から、準備が整った旨の無線がきた。フーパー大尉は、「オヤスミところを申し訳ないが・・・」とつぶやいたのち、攻撃命令を出した。すぐに襲撃部隊のM4カービン50丁が、管制塔に向けて火を噴いた。

突然の一斉射撃に、空港の守備兵は、驚いて管制塔から何も持たずに飛び出してきた。飛び出したところで、レンジャー達の銃口が自分達に向けられていることが分かると、すぐに両手を挙げて降伏した。リノ空港は、簡単に占領された。

空港が確保されたことを確認すると、フーパー大尉は、司令部に報告した。「10月19日、リノ空港を確保しました・・・。 あと、いい画も取れました」。


次回更新は、2月24日 「第75レンジャー連隊」です。お楽しみに。
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Posted by 友清仁  at 07:00Comments(0)Story(物語)

2010年02月10日

マザリ・シャリフ Mazar-e-Sharif

マザリ・シャリフは、アフガン北部の都市である。幹線道路が首都カブール・ヘラートへと通じる、交通の要衝でもある。

ドスタム将軍と側近、ガードナー中尉とチーム595の隊員は、小高い丘の上に集まっている。丘の上からは、マザリ・シャリフの建物群を臨むことができた。一団は、すべて馬に乗っていた。なぜ馬に乗っているかというと、マザリ・シャリフ一帯は、非常に起伏が激しく、道路以外を移動するには、車より馬の方が便利だからである。

「同志、ガードナー」。ドスタム将軍は、ガードナー中尉を呼んだ。頭に「同志」とつけるのが、彼の癖で、ソビエト共産党の元政治将校らしい。
「同志、ガードナー、あそこに見えるのがマザリ・シャリフである。貴官は、あの都市をどのように攻める?」。ドスタムはガードナーに尋ねた。
ガードナーは、「まず、適所に通信施設を作ります。そしてウズベクの基地に爆撃機を要請し、都市周辺の陣地を爆撃した後、部隊を突入させるのがよいと思います」。すると、ドスタムは、「よろしい。貴官は速やかにそれを実行されよ」。自分は意見を言わず、人に言わせるのも、政治将校らしかった。

ガードナーは、すぐに通信機器の設置に取り掛かった。この頃には、空軍の戦闘航空管制士官(CCT)を含むチーム534が到着していたため、作業は非常にスムーズに進んだ。

準備が整うと、すぐに空爆要請をした。B52Hが飛来し、マザリ・シャリフ周辺の陣地へ絨毯爆撃を行なった。CCTの誘導による爆撃は精緻を極めた。タリバンも対空砲を打ち上げるのだが、高高度を飛行するB52Hには届かなかった。

爆撃が終わると、ドスタム将軍は、兵を突入させた。突撃部隊は何度か撃退されたものの、その都度、爆撃機から抵抗陣地へ爆弾が落とされ、陣地を沈黙させた。そんなことが何日か繰り返され、11月7日、ついにタリバンはマザリ・シャリフを放棄し、アフガン北東部の都市、クンドゥズへ退却した。


次回更新は、2月17日 「闇夜の襲撃者」です。お楽しみに。
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Posted by 友清仁  at 07:00Comments(7)Story(物語)

2010年02月03日

チーム595 The team 595

ハード少尉率いるチーム555がバグラム付近のタリバンを空爆で一掃している一方で、チーム595もアフガンに侵入していた。

チーム595の作戦目的は、ダリ・ア・サーフ渓谷付近に降下し、北部同盟で最大軍閥である、アブドラ・ラシェッド・ドスタム将軍を抱きこみ、マザリ・シャリフを占領することである。

チーム595も簡単にアフガンに侵入できたわけではなかった。ウズベクの基地からサーフ渓谷まで間には、世界2位の高さの山、ゴドウィンオーステン山(8611m)がそびえており、この山を超えなければならなかった。チーム595を乗せたチヌークは、高度1万mを飛行した。機内の温度は-15度。電熱服を着ていない特殊部隊隊員の中には、ガチガチと歯を鳴らす者もいた。

20日、深夜2時。チーム595は、無事にドスタム将軍の拠点内に設営されたヘリポートに着陸した。すでにドスタム将軍の陣営に入り込んでいたCIA工作員ウォールが出迎えてくれた。ウォールは、チーム595の隊員を用意されたテントへ導くと、「ドスタムは、未だにタリバンとアメリカを天秤にかけている」と、チーム595の隊長、ガードナー中尉に告げた。ウォールによると、すでに数百万ドルの金をドスタムやその側近にばら撒いているのだが、あまり成果はないらしい。

翌朝、ウォールがドスタム将軍に面会を側近に要請すると、「将軍は忙しい。追って時間を連絡する」と無愛想に答えた。カードナーは、無為に過ごしていても仕方ないと思い、チームを2つに分け、1つを偵察に行かせ、もう1つはドスタム陣営とのコネ作りをさせた。

数日が過ぎた。ガードナーとウォールが打合わせをしていると、ドスタム将軍と側近たちがドヤドヤとテントに入ってきた。
「同志諸君。機は熟した。これからマザリ・シャリフ攻撃を開始する」。ドスタムは、嬉しそうに言った。どうやらバグラムの空爆の成功を聞きつけたらしい。


次回更新は、2月10日 「マザリ・シャリフ」です。お楽しみに。
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Posted by 友清仁  at 07:00Comments(3)Story(物語)