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Posted by ミリタリーブログ  at 

2013年07月03日

CIA長官 レオン・パネッタ  Leon Panetta 4

ビンラディン特別班、通称BLGは、CIAの中でも特殊なセクションであり、公式の組織図にも記載されていない。もともとは、CIA内部のテロリズム対応センターとしてあった組織が、中東情勢の緊迫化から拡大され、さらにビンラディンの逮捕・殺害が主な任務となったものである。

このBLGには、軍やCIAの諜報活動のプロフェッショナルだけでなく、言語学者、中東の歴史家、心理分析官、経済学者など、わずかでも中東やアフガニスタンに関わる知識がある者が集められている。

この組織の特殊性の中で1番際立っているのは、諜報や分析の結果得た情報やデータを、他の組織に提供せずに、独自の判断で運用する点である。予算が10億ドル単位で割り振られているにもかかわらず、CIA以外の組織と連携しないのだ。

軍人出身のレオン・パネッタをCIA長官に据えることで、軍とCIAの融和を図った人事であったが、パネッタ自身が、CIAの諜報能力に驚き、今では、完全にCIA側の人間になってしまった。他の組織と連携しないのは、パネッタのそうゆう個人的な事情もあるかもしれない。

衛星携帯電話の傍受が継続されている。電話の主が、カネについて、いろいろと言及しているという傾向に加えて、2つ、新しい傾向が加わった。

1つは、従来は、5日とか10日間隔で、トルコ、イラク、アフガン、イラン、パキスタンなど、中東のさまざまな国で発信されていたが、電話の発信地が、アフガン・パキスタン両国に集中し始めたのである。

2つ目は、今まで「ダイヤ」としていた主語が、「主(マスター)」に変わったことである。この報告書が上がってきた時、パネッタとカポスは、電話の主が、ビンラディンに直に接触することができる人物であり、同時に、アボタバードに、ビンラディンが潜伏していることを確信した。

この電話の主は、どのような人物なのか?CIA内部では、より正確な情報を得るため行動を起こした。今まで、イランやトルコなどに配備していた工作員を、アフガン・パキスタンに集中させ、電話の発信ログを元に、この人物を突き止める作戦を開始した。

「電話が発信されたら、その座標をすぐに連絡する。そちらは、その座標に急行し、電話の主がどんな奴なのか調べろ。だが、決して気づかれるな。逮捕もしてはいけない。泳がせろ」。
BLGリーダーであり、国家秘密活動部長のスチュアート・カポスは、現地の指揮官に厳命した。

その後、3ヶ月の間、CIAと電話主とのあいだで、熾烈な「鬼ごっこが」繰り返された。敵も相当、警戒しているのだろう。電話を切るとすぐに移動しているようで、工作員が発信座標に到着した頃には、すでに気配すらないことが多く、時には、高速で移動する車中から発信することもあった。

しかし、最終的には、アメリカの最新技術、物量、人海戦術により、発信者のありかを突き止め、写真を撮ることに成功した。すぐに写真は、ラングレーのCIA本部へ送られた。

写真を見たパネッタとカポスは、驚きとともに予想どおりという反応をした。写真に写っていたのは、アボタバードの例の別荘に出入りしていた、タレクだったのである。


次回更新は、7月17日「レオン・パネッタ」です。Vショー出店のため、1週お休みします。
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Posted by 友清仁  at 07:00Comments(0)Story(物語)