2009年12月16日

特殊部隊始動 Special forces kick off

注:特殊部隊の秘密作戦という性質上、本文内の登場人物は、英語の併記がない人物は、すべて仮名です。

2001年10月19日。2機のMH-53Jが、漆黒の闇の中を超低空で飛行していた。ライトなどは点灯せず、パイロットは、ナイトビジョンとGPSだけでヘリを操縦していた。ヘリには防音処理が施されているため、500mも離れれば、ローターの音も聞こえない。場所は、アフガンのパンシャール渓谷である。

兵士と装備で満載のヘリの中では、誰一人として話をする者はなかった。全員、作戦開始の緊張の中にいる。機動部隊ダガー、特殊分遣隊チーム555を率いるダニエル・ハード少尉は、焦りを感じ始めていた。作戦前のブリーフィングでは、現地に侵入したCIA工作員と着地地点で合流し、北部同盟のファヒム将軍と接触することになっていた。さらに、ウズベクの飛行場から着地地点までは、わずか30分と説明を受けていたが、すでに1時間以上も飛行している。その飛行も直線ではなく、何度も旋回、上昇を繰り返していた。

ハード少尉は、ヘリの副操縦士のヘルメットを小突き、現状を尋ねた。副操縦士は「すでに着陸地点付近に到着しているんだが、目印の蛍光棒が見つからない。着陸地点がフラットじゃないと着陸できない」。と答えた
目印の蛍光棒がないということは、CIA工作員は殺害されたのか?しかしその場合でも、ハード少尉には、アフガンの適所に着陸し、後続の部隊のために拠点を作るように命令されていた。

「どこでもいい。着陸してくれ」。ハードは言った。「しかし、着陸地点がフラットじゃないと・・・」と、副操縦士が言いかけると、「そこを何とかするのが、あんたらの仕事だ」。そう言うと、ヘリの格納区画へ戻った。
数分後、ヘリ全体に衝撃が走った。強引に着陸したようである。「全員、ヘリから降りろ!急げ!」。ハード少尉は、隊員に、闇の中で怒鳴った。



次回更新は、12月23日「セイフティハウス」です。お楽しみに。
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Posted by 友清仁  at 06:37 │Comments(0)Story(物語)

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