2010年01月13日

北部同盟 The Northern Alliance

北部同盟とは、アフガニスタン北部に拠点を置く、暫定政府および軍事集団である。

ソ連のアフガン侵攻を撃退したムジャヒィデンたちは、アフガニスタン・イスラム国(ISA)を組織したものの、実体は各族長や軍属の連合体であり、彼らはソ連撤退後の軍事的空白地となったアフガンで私闘を繰り広げていた。このような状況では、国民を顧みる余裕や国家運営ビジョンがあるわけもなく、国民の気持ちは、タリバン勢力に傾いていった。

1996年、ついに首都カブールがタリバンに占領される。以後、タリバンは、アフガンの実質的な政府となる。これに対抗するために族長たちが連合したのが北部同盟である。

初代首長にブルハヌディン・ラバニ(Burhanuddin Rabbani)が代表を務めたものの、実質的な力はなく、相変わらず北部同盟内で権力闘争を繰り広げ、閣僚の交代は日常茶飯事であった。しかし、防衛大臣のポストだけは例外で、マスードおよびファヒム将軍の2頭体制で運営され、この2名のおかげで、北部同盟は存在することができたといっても過言ではない。

9・11テロ以前の、北部同盟をめぐる周辺各国の態度は、ロシア、中央アジアの独立国家共同体諸国、インド、トルコおよびイランは、北部同盟を支持し、パキスタン、サウジアラビアおよびUAEはタリバンを支持していた。

軍事力においては、北部同盟もタリバンも、大きな差はなかった。そのため、マスード将軍の際立った軍事能力に注目が集まった。マスード将軍の下で、ドスタム、ファヒムおよびカーンの3将軍が北部同盟の軍首脳であった。2001年9月13日、マスード将軍がアル・カイダの刺客に暗殺されると、ファヒム将軍が、マスード将軍のあとを継ぎ、防衛大臣となったが、ドスタム将軍は、認めなかった。



次回更新は、1月20日 「マスード将軍」です。お楽しみに。
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Posted by 友清仁  at 07:00 │Comments(0)knowledge base(基礎知識)

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