2010年09月08日

CIAの作戦 The operation of CIA

9月13日未明、CIA秘密作戦部長テネットが、人目をはばかるようにホワイトハウスに入った。連れているのは、秘書1名だけであった。中央作戦軍のフランクス大将が参謀達を大名行列のように率いてきたのとは対照的であった。

テネットはボディチェックを受けると、すぐに大統領執務室へ通された。執務室では、ブッシュ大統領とラムズフェルド国務長官がソファに座って待っていた。

早速、テネットは、CIAの作戦要綱をブッシュ、ラムズフェルド両氏に手渡し、説明を始めた。テネットの作戦は、
1.すでに潜伏しているCIA工作員がアフガンの地方軍閥の族長を懐柔し、反タリバン勢力を形成する。
2.CIA工作員が、軍閥の軍事顧問となり、作戦を指揮する。
3.その一方で、空軍CCTおよび特殊部隊が、爆撃機を誘導し、タリバンの拠点を破壊する。
というものであった。

この作戦は、短時間で戦端をひらき、その上、アメリカがアフガニスタンを攻撃したという世論にならないようしたいという、ブッシュ政権の望みに合うものであった。ブッシュ政権にとって、アメリカ対イスラム世界のような図式となり、戦いが泥沼化することは絶対に避けなければならない。

ラムズフェルドは、すでにアフガニスタンに潜伏しているCIA工作員が誰で、テロリストがどこにいるか、また攻撃をした際にテロリストがどのような行動に出るか、などをテネットに質問した。テネットは、すべての質問に過不足なく答えた。

あまりに完璧に答えるため、ラムズフェルドは、「CIAは、どうやって、そんな情報を得るのだ?昼間の中央作戦軍は、そこまで正確な情報を持っていなかったぞ」と言った。テネットは、「長年、工作員を派遣しておりますから・・」と答えるだけだった。テネットは、CIAが極秘に所有する無人偵察機プレデターのことは、機が熟すまでだまっていようと考えていた。

すでにCIAは、アフガンニスタン国内およびその周辺国の土地を、民間の気象調査会社の名義で購入し、無人偵察機プレデター用の簡易飛行場を建設していた。もちろんプレデターを飛ばし、諜報活動を行なっていた。

「実際に攻撃を開始するまでに何日かかる?」 ブッシュ大統領は、テネットに尋ねた。「1週間もあれば・・・」テネットの対テロリズム作戦の答であった。この大統領とテネットの会談は、すぐにペンタゴンに伝わったが、同省の誰もそんなに短い期間に作戦を開始できるとは思わなかった。

「CIAの作戦は完璧だが、万が一の場合に備え、2重、3重の保険はかけておきたい。この作戦をベースに、中央作戦軍のフランクス司令官と詳細を詰めるように」。ブッシュ大統領は、そういうと、執務室から出て行った。


次回更新は、9月15日 「CIAと中央作戦軍」です。お楽しみに。
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Posted by 友清仁  at 07:46 │Comments(0)Story(物語)

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