2010年10月20日

ジョーブレーカー その2 Jaw breaker 2

10月5日、アフガニスタン北部にCIA工作チームの第2陣が到着した。

このチームは、タカールとクンドゥズ方面の2つに分けられ、付近を偵察した。「タリバン兵は、非常に訓練されているが、陣地に重火器は見当たらない。塹壕戦となるだろう」との報告であった。しかし、グレイが欲しいのはそんな情報ではなかった。グレイが求めているのは、アフガニスタンに散らばる軍閥のなかで、どの軍閥がアメリカに同調し、北部同盟に合流するかということであった。

アメリカは、アフガニスタンに駐留兵力がなく、あるのは、せいぜい情報を収集するためのネットワーク的なものである。このような状況で、「金」と「実力」という唯物的なものしか信用しないアフガンの軍閥首領を味方につけるのは、至難の業であった。

「もっと金と物資をアフガンに運び入れて、首領どもに見せつけなければ・・・」。グレイは思っている。
北部同盟幹部に覚悟を決めさせていて以来、ウズベクの拠点から毎日のように物資を送らせているが、輸送手段が、あのポンコツヘリであるため、全くはかどらなかった。大量に物資、特に重砲などを運ぶためには、ヘリコプターでは不十分で、輸送専門の固定翼機でなければならない。

しかし固定翼機を使用するとなると、飛行場が必要となる。グレイは付近を偵察し、輸送機が離発着できるような平坦な土地を探した。最終的に北部同盟司令部からさほど離れていないガルバハール地帯に、平坦な土地を見つけた。すぐに北部同盟兵士を使って、簡易飛行場を建設した。この簡易飛行場は、バグラム空軍基地およびリノ基地が確保できるまで、アメリカ軍が使える唯一の飛行場であった。

次回更新は、10月27日 「テネットとフランクス」です。お楽しみに。
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写真は、イメージです。
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Posted by 友清仁  at 07:04 │Comments(0)Story(物語)

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