2012年09月19日

セクショナリズム4 Sectionalism 4

はじめに・・・
1週間お休みをいただきましてありがとうございました。まだ本調子ではありませんが頑張りたいと思います。


タリン・コットのジェイスン大尉は、沈黙したPRC-148を見つめている。リノ基地のODB570に最後に通信してから、1時間ほど経っている。救助ヘリはやってくるのか、空爆は止まったのか・・・。ジェイスンの不安は、そこに集中した。

ジェイスンは、再び、ODB570へ通信した。
「こちらODA574。味方の誤爆により負傷者多数。空爆の中止および救助ヘリの派遣を求む」。
再び、この通信をリー曹長が受け、ケアンズ少佐に伝えた。「転送しろ」。ケアンズは返した。

リノ基地の滑走路には、CH53、CH46が停まっているのが見える。これらのヘリとパイロットは、ODB570指揮官、ケアンズ少佐の指揮下にある。組織上、ケアンズが出動命令を出しても良いのだが、基地司令として、海兵隊のマティ少将がいるため、勝手に出動させるわけにはいかなかった。

そのころ、カブールの総司令部では、アルバート・カルランド少将を議長に、再び作戦会議が開かれていた。
(この頃、フランクス大将は、アフガンにはいなかったようです。おそらくワシントンに居て、留守をカルランド少将が預かっていたのかもしれません。しかし資料によっては、フランクス大将がいたような感じのものもあります)

会議室の正面のスクリーンには、時系列のタリン・コット周辺の衛星写真が映し出された。航空戦力や対地ミサイルなどの攻撃があったなら、どこかに航空機なり発射炎などが写っているはずである。しかし、緊急無電を受けてから数時間前の写真には、そのようなものは一切、写っていなかった。

会議室は、再び疑問の渦に巻き込まれたが、恐ろしい事実を知るには、まったく時間がかからなかった。衛星写真をスローで再生してゆくと、画面の下方からB52が現れ、ぐんぐんタリン・コットに接近し、やがて機体から4基のミサイルが発射された。ミサイルは、ぶれることなくタリン・コットに突き進んでゆくのがはっきりとわかったのである。

そして衛星写真は・・・、会議室の全員が最も恐れていた結果を映し出した。街に大きな火柱が4つ上がった。
カルランド少将は、席を立ち上がり、「ディエゴ・ガルシア基地に連絡し、このB52が今どこにいるか確認しろ。誰がタリン・コットを空爆しろと言ったかもだ」。

その時、会議室のマルホールドランド大佐のもとにODA574からの無電が書かれたメモが手渡された。マ大佐はすぐにそのメモを読み上げると、その場の全員がすぐに状況を把握した。

カルランド少将は、「至急、タリン・コットに救護ヘリを派遣しろ」。航空参謀に怒鳴った。しかし数分後、現在、カブールには、すぐに飛び立てるヘリコプターが1機もない、という報告が上がった。

その報告に、カルランドは激昂した。カルランドのあまりの激高に、航空参謀は恐る恐る、「リノ基地には、ODB570のヘリが数機待機していますが・・・、ODAの直接指揮下にありません。これが使えれば・・」。と付け加えた。

「至急、リノ基地へヘリ派遣を要請しろ」。カルランドは再び怒鳴った。


次回更新は、9月26日、「セクショナリズム」です。
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Posted by 友清仁  at 07:00 │Comments(0)Story(物語)

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