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Posted by ミリタリーブログ  at 

2010年05月05日

トラボラでのシールズ Seals in Tora Bora

トラボラの山岳地帯に逃げ込んだタリバンおよびアルカイダを捜索するために、シールズをはじめとする、さまざまな部隊が組織され、同地に派遣された。部隊の概要は、以下のとおり。

‐シールズチーム2、3、8
-第4心理作戦群から複数部隊
‐アメリカ空軍CCT、PJ部隊
-第160特殊作戦航空連隊、海兵隊CH-53ヘリコプター数機
-デンマーク特殊部隊100名
‐ドイツKSKコマンド100名
‐ニュージーランドSAS40名
-JTF-2からカナダ特殊部隊40名
‐ノルウェー、イエーガー特殊部隊50名
-ノルウェー、イエーガー海兵隊28名
‐オーストラリアSAS95名

これらの部隊は、1チームあたり、15名ほどで編成され、その中には、必ず2名のCCT(Combat controller)が配属されていた。36平方キロメートルの範囲に散らばる70以上もの洞穴や地下道の捜索を行なわなければならないため、捜索を行ない、基地へ帰還しては、またすぐに次の任務へ就くということを何度も繰り返した。

以下は、トラボラでの掃討作戦に参加したシールズ隊員のインタビューを集めたものである。


「山岳地帯に逃げこんだアルカイダの掃討作戦と聞いて、すぐに終わると思っていましたが、現地に着いて、それは間違いであることに、すぐに気付きました。アルカイダは、ソ連侵攻時のムジャヒディンで、無線機も持っていないと思っていたんですが、とんでもない。奴らは、ラップトップパソコンに衛星携帯電話、さらにGPSまで持っていて、それらを使って、我々の位置を知らせあったり、部隊を移動させたりしていたのです」。

「地下壕の中には、地下に何層もあるものもあって、しかもその地下壕はアメリカの鋼材を使って作られていたのです。冷戦時代の遺物ですね。もちろん、それらの全階を破壊することは不可能なので、入口だけを破壊したのですが、3日もすると、元通りに修復されているのです。」

「家の下に、大量の弾薬箱が隠されていて、それを航空機で爆破しようとしたとき、首輪がついたままの犬を見つけたんだよ。タリバン兵が飼っていたんだね。首輪を外して逃がしてやったんだ。どこかへ逃げると思ったんだがね、そいつは、その後ずっと俺達について来たんだ。カンダハルへ帰還するヘリが迎えにきたときも、ついて来たんだ。なんで、そいつにジェイダン(JayDAM)って名前をつけてやったんだ。これは、捜索した家を吹っ飛ばすときに使った精密誘導爆弾の名前だよ。そのときから、そいつは俺達の仲間になったんだ。」


次回更新は、5月12日 「クライ・シャンギ監獄」です。お楽しみに。
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Posted by 友清仁  at 07:00Comments(2)knowledge base(基礎知識)