2011年10月05日
ODA574 1
マルホールランド大佐、そしてクリス、ケリー両少佐が、フランクス大将の控え室に入ると、「どうやら、CIAの馬鹿どもが、大統領と国務長官の周りで動いているらしい・・」、フランクスは言った。
「おそらく奴らは、現地工作員と無人偵察機を使って、ビンラディンを暗殺して、手柄を自分達で独占しようとしているのだろう。奴らは勝手に行動するくせに、後始末を全部、こっちに押し付けてくる。ムカつく奴らだ」。フランクスは続けて言った。
「実は、私は、CIAの動きを察知していました」。ケリー少佐は言った。どうやらCIAは、以前からアフガニスタン有事の際の行動について、ケリー少佐などの特殊部隊関係者に接触して、情報を集めていたらしい。
「CIAが動き回っているようですが、彼らは、アフガンの首長たちに金や無線機をばら撒く以外のプランを持っていません」。ケリー少佐は、続けて、不正規戦特殊部隊による作戦を、フランクス大将に説明した。
フランクスはしばらく沈黙すると、副官に向かって、「中央特殊作戦軍指令アルバート・カルランド少将を中心に、部隊編成と出撃準備を急げ」。と命令を下した。
※これ以後、バグラム空軍基地周辺にODA555、マザリシャリフ周辺にODA595がCIA工作員とともに派遣される。
2001年11月14日、第5特殊作戦軍がカルザイ救出作戦のために用意した秘密基地は、チヌークとブラックホークのエンジン音で騒々しかった。カルザイとともに、アフガン南部に侵入し、南部に反タリバン勢力を作るのである。この南部侵攻作戦を行うのが、ODA574であり、11名のグリーンベレーなどで構成されていた。
この作戦は、ODA574の隊員とCIA工作員、合わせて11名が第160特殊作戦航空連隊(SOAR)が操縦するMH-60ブラックホーク5機に分乗して、アフガン南部に侵入することになっている。
ODA574の11名の隊員は、仮設のヘリ格納庫で出撃の準備をしていた。どの隊員も正規の戦闘服ではなく、BDUのズボンだけは、3カラーだが、上半身は、ダウンジャケットやフリース、頭は野球帽をかぶっていた。アフガニスタンの風習を尊重して、誰もが、フォート・キャンベルの訓練施設を出てから2ヶ月ほど髭を剃っていなかった。
チームメンバーのロニー、マイク、ブレントの3軍曹は、部屋にうず高く積み上げられた銃や弾丸、そしてレーザー照準器をみて、どれをもってゆくか、どこに収納するかを話しあっていた。
11名の隊員は、ほとんどがグリーンベレーの隊員であるが、その中で3人、空軍からCCTとして派遣されてきたアレックス、ダン、ウェスは、電子機器、無線機の最終チェックをしていた。
ヴィクターは、チーム全体のロード(重量)プランナーで、兵器を選んでいるものと無線機を操作しているものの間で、彼らの重量とヘリコプターの積載重量とを勘案していた。
メディックのケンは、壁にもたれながら、モルヒネ簡易注射器の品質と数をチェックしていた。情報将校のペティソリーと指揮官のジェイスン両大尉は、その光景をじっと見ていた。昼までに、11名は、現地にもってゆく装備の点検を何度も行い、完璧であると確信した。
隊員1人あたりの装備は、M4カービン、M9ベレッタ、グレネード、弾薬、そして水や食料、寝袋や防水カモフラージュジャケットなどであった。今回の任務では、誰もボディーアーマーを装着しなかった。現地に入ってからしばらくは補給が受けられないため、ボディーアーマーの分の重量を食料や装備にまわしたのである。
リュックサックは、必要最低限のものしか入れていないのだが、はちきれんばかりに膨れ上がり、重量は、全部で70キロほどになり、普通の人ならば重さに耐えられないだろう。
そのほかの現地アフガン人に与える医薬品、コンピュータ装備などは、6つのダッフルバックに詰め込まれた。これらの搬送については、現地についてからカルザイが駄馬を手配することになっている。ブラックホークの積載量が大きいといっても、これ以上の荷物は詰め込めないだろう。
午後3時、ODA574のメンバーが、ブラックホークに荷物を積み込んでいると、CIA工作員、コードネーム、キャスパーが、ハンヴィーに乗って現れた。助手席には、もう1人乗っていた。
キャスパーは、車から降りると、「すまないが、人員が1人増えた。その分のスペースを空けてくれ」。といい、車内のもう1人の男に、車から出るように目配せした。「こちらはオブザーバーとして従軍する、カザフ軍空挺連隊のアシモフ大佐だ」。
「同士諸君、久しぶりだ」。アシモフ大佐が現れると、「なんだと?」、ジェイスインは叫び、ペティソリーは、横を向いて、つばを吐いた。
次回更新は、「ODA574 2」 です。お楽しみに。
ご意見、ご質問をお待ちしております。

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「おそらく奴らは、現地工作員と無人偵察機を使って、ビンラディンを暗殺して、手柄を自分達で独占しようとしているのだろう。奴らは勝手に行動するくせに、後始末を全部、こっちに押し付けてくる。ムカつく奴らだ」。フランクスは続けて言った。
「実は、私は、CIAの動きを察知していました」。ケリー少佐は言った。どうやらCIAは、以前からアフガニスタン有事の際の行動について、ケリー少佐などの特殊部隊関係者に接触して、情報を集めていたらしい。
「CIAが動き回っているようですが、彼らは、アフガンの首長たちに金や無線機をばら撒く以外のプランを持っていません」。ケリー少佐は、続けて、不正規戦特殊部隊による作戦を、フランクス大将に説明した。
フランクスはしばらく沈黙すると、副官に向かって、「中央特殊作戦軍指令アルバート・カルランド少将を中心に、部隊編成と出撃準備を急げ」。と命令を下した。
※これ以後、バグラム空軍基地周辺にODA555、マザリシャリフ周辺にODA595がCIA工作員とともに派遣される。
2001年11月14日、第5特殊作戦軍がカルザイ救出作戦のために用意した秘密基地は、チヌークとブラックホークのエンジン音で騒々しかった。カルザイとともに、アフガン南部に侵入し、南部に反タリバン勢力を作るのである。この南部侵攻作戦を行うのが、ODA574であり、11名のグリーンベレーなどで構成されていた。
この作戦は、ODA574の隊員とCIA工作員、合わせて11名が第160特殊作戦航空連隊(SOAR)が操縦するMH-60ブラックホーク5機に分乗して、アフガン南部に侵入することになっている。
ODA574の11名の隊員は、仮設のヘリ格納庫で出撃の準備をしていた。どの隊員も正規の戦闘服ではなく、BDUのズボンだけは、3カラーだが、上半身は、ダウンジャケットやフリース、頭は野球帽をかぶっていた。アフガニスタンの風習を尊重して、誰もが、フォート・キャンベルの訓練施設を出てから2ヶ月ほど髭を剃っていなかった。
チームメンバーのロニー、マイク、ブレントの3軍曹は、部屋にうず高く積み上げられた銃や弾丸、そしてレーザー照準器をみて、どれをもってゆくか、どこに収納するかを話しあっていた。
11名の隊員は、ほとんどがグリーンベレーの隊員であるが、その中で3人、空軍からCCTとして派遣されてきたアレックス、ダン、ウェスは、電子機器、無線機の最終チェックをしていた。
ヴィクターは、チーム全体のロード(重量)プランナーで、兵器を選んでいるものと無線機を操作しているものの間で、彼らの重量とヘリコプターの積載重量とを勘案していた。
メディックのケンは、壁にもたれながら、モルヒネ簡易注射器の品質と数をチェックしていた。情報将校のペティソリーと指揮官のジェイスン両大尉は、その光景をじっと見ていた。昼までに、11名は、現地にもってゆく装備の点検を何度も行い、完璧であると確信した。
隊員1人あたりの装備は、M4カービン、M9ベレッタ、グレネード、弾薬、そして水や食料、寝袋や防水カモフラージュジャケットなどであった。今回の任務では、誰もボディーアーマーを装着しなかった。現地に入ってからしばらくは補給が受けられないため、ボディーアーマーの分の重量を食料や装備にまわしたのである。
リュックサックは、必要最低限のものしか入れていないのだが、はちきれんばかりに膨れ上がり、重量は、全部で70キロほどになり、普通の人ならば重さに耐えられないだろう。
そのほかの現地アフガン人に与える医薬品、コンピュータ装備などは、6つのダッフルバックに詰め込まれた。これらの搬送については、現地についてからカルザイが駄馬を手配することになっている。ブラックホークの積載量が大きいといっても、これ以上の荷物は詰め込めないだろう。
午後3時、ODA574のメンバーが、ブラックホークに荷物を積み込んでいると、CIA工作員、コードネーム、キャスパーが、ハンヴィーに乗って現れた。助手席には、もう1人乗っていた。
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