2012年05月09日

カンダハル Kandahar

カンダハル(Kandahar、Candahar、Qandahar)は、標高1005mのアフガニスタン南部に位置し、2011年時点で、51万人の人口を擁するアフガニスタン第2の都市である。

都市の西部には、アフガニスタンの数少ない河川であるアルガンダーブ川が流れている。古来より、この街にはパシュトゥーン人が多くすみ、政権や最大勢力を持っていたため、パシュトゥーン人の文化が街のあちこちに見ることができる。

カンダハルには、この国で唯一の国際空港がある。主な航路はインド行きである。主要な道路が四方に伸び、西へ行くとファラーおよびヘラート、ガズニがあり、東北へ向かうとカブール、北へ進むとタリン・コット、南にはクエッタがあり、まさに交通の要衝である。

主な産業は、農業や牧畜であり、都市周辺には、ザクロおよびブドウ畑が広がり、都市では、それらを乾燥させて商品にしている。穀物や果実、タバコだけでなく、羊、羊毛、木綿、絹、フェルトなどが生産され、同時に、それらが大きく取引される商業都市でもある。

カンダハルの地名が歴史上に現れるのは、紀元前4世紀ごろで、アレキサンダー大王の遠征時の記録である。その後、数百年に渡り、多くの南・西・中央アジア国々が、この都市をめぐって抗争を繰り返した。古代、中世の歴史は割愛する。

1709年、ミルワイス・ホタクが、この地に王朝を開き、カンダハルの原型を作った。次いで、ハミド・ドゥッラーニが、現在のカンダハルの形に整え、アフガニスタンの首都とした。

1978年の共産勢力による革命が起こると、カンダハルは、パキスタンに拠点を置くハッカーニやアルカイダなどの活動拠点となった。

(冷戦期はCIAがそれらの組織を支援していたが、ソ連のアフガン撤退後は、タリバン政権およびパキスタン三軍統合情報部の支援を受けていた。注目すべきは、アルカイダでさえ、冷戦期には、CIAの支援を受けていたことである)

1994年後半から2001年までタリバン政権の中心地であった。2001年末、アメリカ軍の攻撃により陥落し、ハミド・カルザイの勢力に降伏した。


次回更新は、5月16日「掃討戦」です。お楽しみに。
ご意見・ご感想をお待ちしております。
------------------------------------------------------------------------------------------
同人誌も発行しております。こちらもどうぞ。同人誌書店COMIC ZIN通販ページと 虎の穴通販ページに飛びます。(購入には会員登録が必要です。)
カンダハル Kandaharカンダハル Kandaharカンダハル Kandaharカンダハル Kandaharカンダハル Kandahar


私の訳書(共訳・監修)です。よろしかったらお読みください。
画像クリックでamazonへ飛びます。
カンダハル Kandaharカンダハル Kandaharカンダハル Kandaharカンダハル Kandahar






カンダハル Kandaharカンダハル Kandahar





同じカテゴリー(knowledge base(基礎知識))の記事
 いきなり終了で申し訳ございませんが・・・・ (2014-03-05 07:00)
 コンクルージョン conclusion (2014-02-26 07:00)
 シールズ・チーム6 Seals team 6 2 (2013-08-07 07:00)
 アフガンに展開したODAについて ODA in Afghan (2013-02-27 07:00)
 J-DAM (2012-06-20 07:02)
 B-52 (2012-05-30 07:01)

Posted by 友清仁  at 07:00 │Comments(2)knowledge base(基礎知識)

この記事へのコメント
はじめまして。いつも楽しみに拝見させていただいています。
ゲストブログご登録おめでとうございます。

でもこのブログのクオリティなら当然!遅いくらい、という気もします。
これからもご無理のない範囲で更新よろしくお願いします。
Posted by ミリブロ淳屋ミリブロ淳屋 at 2012年05月10日 16:35
ミリブロ淳屋 さま
コメントありがとうございます。

「ゲストブログ」への登録は、本当に驚き、嬉しいです。これもこのブログを読んでくださる方々のおかげです。
読んでくださる方がいなかったら、とっくの大昔にやめていたと思います。

これからも頑張りますので、ご期待下さい。
Posted by 友清仁友清仁 at 2012年05月10日 23:17
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。