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Posted by ミリタリーブログ  at 

2010年04月14日

カブール陥落 Kabul falling

バグラム周辺のタリバン軍主力がチーム555の誘導による空爆で壊滅し、マザリ・シャリフがドスタム将軍に落とされた。さらに75レンジャーによってリノ空港が占領され、デルタ・フォースの襲撃によりオマル師が行方不明なってしまった。
さらに追い討ちをかけるように、心理作戦軍が反タリバンのビラや放送を流すことで、今までタリバンに従っていた族長や司令官たちが雪崩のように北部同盟に降伏してしまった。

このような状況下では、首都カブールのタリバン幹部はなす術もなく、ただ状況を傍観するほかなかった。11月12日、ついにタリバンは首都カブールを放棄し、パキスタン国境のトラボラ山岳地帯へと退却した。

翌13日、ハード少尉率いるチーム555がカブール周辺にタリバン部隊がいないことを確認すると、ファヒム将軍の北部同盟軍が首都カブールへ入城した。カブールへ入城する際、ファヒム将軍は、北部同盟軍司令官としての威厳を保つため、それまでの垢にまみれた戦闘服から、どこから手に入れたかはわからないが、中国人民解放軍の士官の制服に着替えていた。

北部同盟兵士が、勝利軍としてカブール市内で大騒ぎをしている一方で、チーム555およびCIA工作員は、真っ先にタリバン政権の主要官庁へ向かった。タリバン政権の機密書類を押収するためである。

タリバン幹部たちは、よほどあわてて逃げたのか、重要書類を焼却処分もせず、そのまま残していった。これにより、今までベールに包まれていた、アルカイダ・タリバン幹部の氏名や物資の入手ルートなどを完璧に把握することができた。

一方、ワシントンと国防総省は、次のアフガン政権首班の人選にとりかかっていた。国防総省は、最大軍閥のドスタム将軍を推したが、ワシントンは、彼の変節癖に難色を示した。かといってファヒム将軍を大統領にすると、ドスタム将軍がつむじを曲げることは明白であった。

そこで国防総省とワシントン首脳は協議を重ねた結果、軍閥のしがらみがなく、親米家の人物を見つけた。ハミッド・カルザイである。


次回更新は、4月21日 「ハミッド・カルザイ」です。お楽しみに。
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写真は、イメージです。

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Posted by 友清仁  at 07:01Comments(3)Story(物語)