2011年07月27日

ノルウェー特殊部隊 Norwegian SF

2002年1月、メディアの圧力に押される形でノルウェー軍スポークスマン、ピーター・リンドクイスト大佐は、アフガニスタンにノルウェー軍がいることを認めた。しかし詳細については、軍事機密として決して語ることはなかった。後のメディアの調査によると、70名前後の特殊部隊が編成され派遣されたようである。

ノルウェーでも、アメリカの報復戦争に加担するな、といった反対運動が起こったが、他国のように政治的な混乱を招くことはなかった。リンドクイスト大佐の発言から数日後、ノルウェー国防大臣、クリスチン・クローン・デボルドは、「わが国の特殊部隊が米軍とともにアフガニスタンで活動していることを、国民の皆さんにご報告いたします」。

さらに、「ノルウェー軍がアフガニスタンで活動することには、何の問題もありません。なぜなら、わが国はNATOの一員だからです。NATOの一員であるアメリカが攻撃を受けたのだから、大西洋憲章第5条に従い、攻撃されたNATO国を助ける義務があるのです」。 と付け加えた。この声明は、ノルウェー国民に十分に支持され、誰も反論を唱える者はなかった。

大西洋憲章5条とは、「NATO軍の一員である国が攻撃を受けた際、同盟国にも攻撃を受けたとみなす」、という条項である。

スカンジナビア特殊機動部隊(NORSOF)が秘密裏にアフガニスタンへ入ったのは、2002年1月頃と思われる。2個部隊が米軍の指揮の下、アフガニスタン南部で3ヶ月間活動した。

専門家によると、アメリカは、ノルウェー政府に(2001年11月にすでに、特殊部隊を要請していた)北極海で活動する特殊部隊を応援につけるように要請していたらしい。

ノルウェーの地理的条件を考えると、NATOの一員として極寒の地で活動するオスロの特殊部隊は、ナチスとの戦いで、長距離偵察、近接偵察および付加価値の高い目標破壊などの任務は、ノルウェー軍の得意とするところであり、その点でアメリカの要求を十分満たしていた。

ノルウェー軍特殊部隊は、ノルウェー語で「Fallskjermjegerkommandoen」と表記され、その実態はパラシュートレンジャー部隊で、陸軍特殊部隊として大隊規模で編成されている。

この部隊は、イギリス軍SBSあるいはアメリカ軍シールズなどと比較すると理解しやすい。すべての隊員は、水中での訓練を十分に受け、潜水装備を使った攻撃的任務を行うことができる。

主な任務は、敵勢力下に深く侵入し長距離偵察を行い、砲兵の照準支援を行う。さらに航空機による攻撃に必要なレーザー装置を使った攻撃目標の特定、前線での航空管制などである。すべてのレンジャー隊員は降下訓練を受け、パスファインダー(敵地に潜入し拠点を築く)ができる者もいる。所属する隊員全員、HOLO(高高度降下)ができることも注目に値する。

ノルウェー軍レンジャーが参加した作戦は、アナコンダ作戦で、シールズおよびドイツ軍KSKと共に戦い、ガルディーズ南方で9日間に渡ってアルカイダ軍と戦闘を繰り広げた。作戦期間中、米軍航空機による航空支援を3回受けることができた。

次回更新は、8月3日「フランス特殊部隊」です。お楽しみ。
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Posted by 友清仁  at 07:00 │Comments(0)knowledge base(基礎知識)

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